【フィンランド旅行記09】出るかオーロラ?ロヴァニエミのホテルの屋上で、オーロラ観測にトライ!
▲うっすら雲がかかっているが、おぼろげに月が見える。オーロラは出るか?
モイ!まだオーロラを見たことがないため、今回の旅で見られることを密かに期待している黒崎です。
今回ロヴァニエミで宿泊している、スカイホテル・オウナスヴァーラは、屋上からオーロラが見られることが大きな特徴です。屋上からオーロラが見られれば最高ですね。
実際にやってきたオーロラ観測の様子がどのようなものだったか、細かくご紹介してみます!
3月のロヴァニエミは寒い!防寒装備を整えてからオーロラ観測へ
夕食を終えて部屋に戻り、バッグから防寒装備を引っ張り出しました。
下半身は、インナーのあったかズボンの上にアウターパンツ、足元はあったか靴下にスノーシューズ、上半身はヒートテックの上にフリースを重ね着して、アウタージャケットを装備。
普通の手袋の上からグローブをはめて、ネックウォーマーを身に着けてあったか帽子を被ったら準備OKです。
もちろん、服の中にはホッカイロも装着して、全体にあったか系の装備が完了です。これでどこまで寒さに耐えられるか、早速屋外に出てみます。
▲オーロラ観測用に準備した防寒装備を装着!
屋上に上がる前に、まずはオーロラ予報をチェック!
▲ロビーに貼られた、オーロラ予報
まずは、ホテルのロビーに貼り出された「オーロラ予報」を見てみます。左側にロヴァニエミの天気、右側にはオーロラに関する情報が載っています。
3月2日(火)の最低気温はマイナス8度。空は曇りがちなものの、オーロラの活動は「high」で、レベル5です。
オーロラ活動レベルは、最大で9(10という人もいる)まであるそうですが、7より上が出ることはほとんどないため、5は十分にいい数値です。
雲さえどいてくれれば、チャンスがありそうな気配ですが、どうでしょうか…。それでは屋上に上がってみます。
寒さに耐えてオーロラを待つ!防寒着の効果は?
▲屋上に続く階段。扉を開けるには暗唱番号が必要
ロビーから出て右の方へ行くと、外付けの階段があります。扉には鍵がかかっていて、フロントで教えてもらった番号を打ち込み、いよいよ屋上へ向かいます。
時間は20時半くらいだったと思います。フィンランドでオーロラが見られるのは、夜中を挟んで前後2時間くらいが多いというので、観測のスタートとしてはちょうどいい時間です。
さて、問題は、私がどれくらいの間、寒い屋上で耐えられるかです。
丘の上にあるため、屋上に上がると風があってさすがに寒く、多分気温はマイナス5度くらいなのですが、体感温度はマイナス10度以下だと思います。
雪の上で寝転がって待つことも考えましたが、さすがに冷えそうだし、うっかり寝るとえらいことになりそうなので、歩いたり屈伸などをしながら待つことにしました。
▲少し雲が晴れてきたが、まだ月の見え方がおぼろげ。晴れるか?
きれいな街の夜景も、オーロラ観測には邪魔になる!
▲きれいな街の夜景も、オーロラ観測には邪魔になる
ロヴァニエミはそれなりの大きさがある街なので、当然街の灯りがあります。
オーロラの見える条件のひとつに、「とにかく暗いこと」というものがあるので、街の灯りは邪魔なのですが、仕方がありません。
今日着いたばかりなので、小さなものでも見られれば十分ラッキーです。
オーロラが出るのは北の空だというので、北(と思われる方向)を眺めながら、ひたすら待つことにしました。
▲きれいだがかなり寒い!
宿泊客はそれなりにいたのに、この時屋上にいたのは、私の他には2名だけでした。
彼らは三脚を用意してカメラをセットしているので、オーロラが出るとしたらあちらの方角なのでしょう。
次第に雲が晴れてきて、オーロラ出現の舞台が整いました。
その分、放射性冷却で冷え込んできましたが、いざとなればすぐホテルの中に非難できるので安心です。
実際の話、フィンランドで見えるオーロラはどんなものか?雲とオーロラの見分け方
オーロラ観測は今回が初めてなので、詳しい人にいろいろ聞いてきました。
何でも、よほどの好条件でない限り、オーロラが出ても雲のように見えることがあるそうです。
本当は色が違うのですが、まわりが明るいとオーロラの色が出ず、パッと見は雲と変わらなくなってしまうといいます。
雲とオーロラの見分け方は、「突然出現すること」「ゆらゆら動くこと」「星が透けて見えること」だそうです。
さて、今宵、私の目にオーロラは映るのでしょうか?
初めてのオーロラが出現!撮影にも何とか成功しました!
1時間くらい待ったので、時刻は21時半か22時頃だったと思います。
私の他にいた二人が、「Northern Lights」とつぶやくのが聞こえたので振り向くと、私の目にもオーロラらしきものが見えました!
フィンランド滞在初日にして、早くもオーロラが出現です!
▲ロヴァニエミの空に、オーロラが出現!
てっきり頭上に出ると思っていましたが、ロヴァニエミはさほど緯度が高くないためか、街の上に浮かぶ雲のように見えました。
また、この写真ではよく分かりませんが、結構小さな見え方で、街の灯りがあるため緑色には見えず、肉眼では白い雲のように見えます。
突然現れた半透明の雲がゆらめき、カメラのシャッターをしばらく開きっぱなしで撮影すると、ようやく緑色が出るというくらいでした。
▲おぼろげながらも、オーロラっぽいカーテン状の形が見える!
それでも、建物の上の空に、今までなかったものが突然出現するのは面白かったです。
それに、小さいながらもカーテン状の姿を見せてくれて、撮影するといかにもオーロラというものになりました。
オーロラを写真に撮る方法と、必要な道具
今回撮影に使用したのは、ごく普通のコンパクトデジカメで、本来は三脚を使うのですがこの日は手持ちで撮りました。
シャッターの絞りを解放して、10秒間くらい露出して撮影するため、三脚がないとブレてしまいますが、一応はオーロラを撮影できたので、練習としては上出来かと思います。
私以上に寒さがこたえたのは、カメラのバッテリーでした。あまりに気温が低いとすぐバッテリーがあがってしまうとは聞いていましたが、想像以上で、あっという間にバッテリーの表示が赤くなり、残量不足になってしまいます。
それを防ぐために、オーロラが出るまで懐やポケットでカメラを温めておくのですが、外気に触れるとすぐに冷えてしまいます。そのため、薄手の手袋だけになって、手でカメラを覆うように持って撮影しました。
撮影についてはこれから練習するとして、着いたその日に少しでもオーロラが見られてラッキーでした!
自然現象なので、出るか出ないか分からないものではありますが、「出ると嬉しい」ということが実感できた夜でした。。