【フィンランド旅行記31】夜空に踊る神秘の光!サーリセルカでオーロラ出現♪
モイ!ロヴァニエミでは弱いオーロラしか見られなかったため、サーリセルカでは密かに期待している黒崎です。
そして結論から書くと、かなり大きなオーロラを見られたので、その時の服装や撮影の方法などをご紹介します!
冬に歩いてオーロラを見に行くなら、服装に注意!完全な防寒装備をして行こう!
▲防寒具の例(何枚も重ね着をするのが基本!)
ロヴァニエミではオーロラを見に行くバスに乗ったのですが、サーリセルカでは街の近くを歩いて観測しました。
オーロラが出るのは結構遅い時間で、今は3月でここは北極圏なので、防寒対策は必須です。
上半身も下半身も重ね着が基本ですが、アウターはきちんとしたものを着て冷たい風をシャットアウト。
インナーにも暖かいズボンを履き、手袋も二重にし、ネックウォーマーで首回りを守り、帽子で頭も防寒します。
腰のあたりにホッカイロも貼ってOK。オーロラ観測に出発です!
大きいのにかなり速い!千変万化のオーロラの動き
▲サーリセルカの夜空に、オーロラが出現!
21時頃にホテルを出て歩き出し、街の外れ、森林公園の入口のあたりでオーロラ待ちをしていました。
恐らく気温はマイナス15度くらい、雪の積もった中を少し歩きながら、2時間ほど外にいました。
寒くて眠くて、帽子のせいか頭がかゆくて、そろそろ帰ろうかと思っていたところでした。
まわりに何人かいた人たちがざわついています。オーロラの出現です!
▲大きく広がるオーロラ!
前日までいたロヴァニエミで、少しだけオーロラを見ていましたが、この日に見たものは別格でした。
この写真は、遠くにチラチラと見えていたオーロラが、頭上に広がった時のものです。
星が透けて見えているのが、よく分かりますね。
▲一直線に伸びたオーロラ
遠くの地平から、真っすぐレーザー光線のように伸びてきたオーロラです。
こんな風に見えることもあるんですね。
この日のオーロラは動きが活発で、どんどん姿を変えて行きました。
▲光の帯がさらに明るく輝き、幅が広がり始める
▲さらに形を変えて立ち上がり、大きなかげろうのように変化
▲さらに大きくなり、空一杯に渦を巻くオーロラ
一本の帯のように伸びてきたオーロラは、幅を広げて大きくなり、大きく立ち上がったかと思うと、ぐるぐると渦を巻く渦巻き状に!
ゆっくりではなく、巨大な光のかたまりが、驚くほど速いスピードで動いていました。
目を見張るほどの動きで、夢中で写真を撮りながらも感嘆の声が止まりません。
私も一人で「おおー」とか言っていましたが、しまいには、思わず近くにいる人に「すごいですね!」と話しかけたりしてしまいました。(皆さんオーロラに夢中で、大した返事は返ってきませんが)
▲透明な、輝く布を広げたような動きを見せるオーロラ
このあたりまで来ると、もうすっかりオーロラに魅了されてしまっていました。
ブワッと一気に広がったり、ヒラヒラッと素早く動いたり、その動きはまさに千変万化です。
カメラのバッテリー残量が厳しくなってきたので、カメラを手で持って温めながら、雪の上に寝転んで撮影しました。
▲うっすらとだが、縦にカーテン状の姿を見せるオーロラ
街の灯りのせいか、テレビなどで見るほどではありませんが、縦にカーテン状になった姿も見られました。
この姿を見ると、今まで見知ったオーロラの姿だなと思います。
本当に神秘的で、壮大な風景です。
▲まるで、巨大な竜がどこかへ帰るかのような動きを見せるオーロラ
この動きも素晴らしかったです。
縦横無尽に夜空を舞い踊った巨大な竜が、長い尾を振ってどこかに帰るような動きで、すっかり見入ってしまいました。
▲大きくひろがり、次第におぼろげになる
もう、何というのでしょうか。巨大な光の乱気流のような、まったく重さを感じさせない動きで夜空を彩った後、オーロラは次第におぼろげになって消えていきました。
後に残ったのは、感嘆と満足のため息を漏らす人の声です。何日か滞在しているらしい人から、「今日のはすごい」という声が聞こえました。
今回サーリセルカには一泊しかしないくせに、ここまでのオーロラが見られたのは本当に幸運でした!
初めて本格的なオーロラを見た感想!
▲余韻を残し、ほぼ消え去ったオーロラ
今日のオーロラは、パッと出現して消えるというものではなく、遠くからやってきて、しばらく動き回って帰っていくという、不思議な生き物のような印象を受けました。
色が緑色ということもあって、「ドラ○ンボールの○龍」のようでもありました。
「見えないこともあるさ」という気持ちでいるように努めつつ、心の中で期待していましたが、見えるとやっぱり嬉しいですね。
オーロラは写真に撮るべき?それとも目で見るべき?オーロラとカメラの関係
▲かなり弱いオーロラ
旅慣れた方の中には、「景色は自分の目で見て、写真は撮らない」という方がいらっしゃいますね。
ただ、オーロラについては、一応カメラとの関係をご紹介しておきたいと思います。
というのも、さほど強くないオーロラであったり、街の灯りに近いところで見る場合、肉眼だと透明な雲のように見えるためです。
私がロヴァニエミで見た時は、撮影してみてようやく色がつき、オーロラだと分かりました。
寒い中でカメラを操作するのは大変なので、普段写真を撮らない方はいつものままでもいいと思いますが、一応のご紹介です。
オーロラ観測バスは、主催側がオーロラを撮影してくれるものを選べば安心です。
カメラだけでなく、三脚と予備のバッテリーが必要!オーロラ撮影のために用意するもの
▲比較的コンパクトな三脚
今度は、自分でオーロラを撮影したい方のための情報です。
冬にオーロラを撮影する場合は、必ず予備のバッテリーを用意しましょう。
氷点下だと、あっという間にバッテリーが上がってしまうためで、替えのものは懐やポケットに入れて温めておきます。
ただし、カメラ自体がかなり冷たくなるため、カメラに入れると途端に冷えてしまいます。今回は手で温めて何とかしましたが、これを避けるにはカメラを温める工夫も必要です。
また、オーロラの光は弱いので、撮影は10秒ほどシャッターを開いて行います。そこで三脚があると、ブレを防ぐことができるわけです(一脚でもいいと思います)。
ちなみにこの記事のオーロラ写真は、普通のコンパクトデジカメで撮影しました。
サーリセルカなら、街に近い場所でもオーロラが見られる!でも街の光は観測の邪魔
オーロラを見られる条件として、「とても暗い」ということが必要です。
ここでご紹介したオーロラは、かなり大きなものだったようですが、もっと暗い場所なら、よりはっきり見えたのだと思われます。
サーリセルカは非常に小さな街ですが、ここ数年で街の灯りは増えていて、結構街灯もあります。
そのため、ちゃんとオーロラを見ようと思ったら、もう少し暗い場所まで行くか、オーロラ観測のバスに乗るのをお勧めします。
やはりオーロラ観測は、冬のラップランドを訪れる一番の目的だと思います。
自然現象なので出現は運任せですが、それでもなるべく見られる方法はあるでしょうから、引き続きそのあたりの情報をお届けしたいと思います。