実はそんなに難しくない。鯛めしの作り方
野外でご飯を炊くのは少々面倒ですし、まして鯛1匹を入れて鯛飯をつくるとなると、ハードルが高いと思われるかもしれません。
でも、ちょっとしたポイントを押さえればカンタンで、あまり失敗もないんです。
ウッドデッキを燃やさないための、設営と道具
今回は家のウッドデッキでつくるので、専用の道具(焚き火台)が必要です。まさか直接火を燃やすわけにはいきませんからね。
ダッチオーブンをのせた焚き火台の下には、アルミの受けが置いてあります。
これはアウトドアでの焼きそば用に安く売っているもので、これに水を張って置いておけば、多少の燃えかすが落ちても大丈夫です。
あるととてもいい。2つの道具はこちら↓
焚き火台は必要で、ダッチオーブンを吊るすもの(クワトロポッド等)もあると尚良いです。
これがあると火加減の調整がしやすく、ビーフシチューづくりなども簡単になるので、買って損はないと思います。
焚き火台は、灰受けがあってあまり灰の落ちないもの、ダッチオーブンを吊るすのは、4本足のクワトロポッドが安定しているのでおすすめです。
鯛めしづくりの材料とレシピ、失敗しない作り方
材料と分量(8~10人分くらい)
・鯛(丸ごと、あるいは切り身を適宜)
・昆布(水で戻して鯛の下に敷く)
・ご飯(5~6合)
・調味料(酒と塩 小さじ2程度、しょう油 小さじ1程度)
ご飯はちょっと多めがいい
直火なので、ご飯の下の方が多少は焦げつくことを考えると、ご飯は少し多目がよいでしょう。 焦げつきは、味にはさほど影響はしませんし、木べらか何かでこそげてあげればはがれます。
水はちょっと少な目がいい
結婚式の料理やお土産となる鯛飯は冷めていて、時にはベシャっとした感じがあるため、鯛飯と聞くと、あまりいい印象をお持ちでない方もいるようです。なるべくそうならないようにやってみましょう。
鯛にはもちろん水分があり、そこに水を加えてご飯を炊くので水は少なめにします。
研いだ米をざるに上げて30分くらい置いておくのがポイントで、米が水分を含むので少なめの水で炊きやすくなります。
昆布を入れるのは基本
鯛の下には昆布を敷きます。こちらも水で戻しておけば広げやすくなりますが、入れる時に濡らしても何とかなります。
この時、後で昆布を使って鯛を持ち上げられるように、担架のように敷いておく方法もあります。
鯛の下ごしらえはスーパーで頼む!
自分でやるのは大変なので、スーパーで買ってくる際に内臓とエラ、ウロコは取り除いてもらいましょう。
一応使う前にはウロコの残りを包丁でこそいで、腹の中まで良く水で洗い、残った血合いを取っておきます。ウロコは口に障るのでなるべく残らないようにしましょう。
また、表の身には飾り包丁を入れておきます。皮が弾けるのを避け、火も入りやすくなります。
切り身でもいい
切り身を使うとずっと簡単で、炊けた後に骨をよける作業がなくなり、ダッチオーブンのままご飯と混ぜられます。
見た目のインパクトは丸ごとの方が断然大きいですが、温かいうちにすぐ食べられるのは切り身の方です。お好みでどうぞ。
火の入れ方は、はじめガンガン、なかチョロチョロ、火からおろして15分!
ダッチオーブンを火にかけたら、始めは強火でガンガンいこう!
ご飯を炊く時は、「はじめチョロチョロ中パッパッ。赤子泣いてもフタ取るな」と言いますが、ダッチオーブンでご飯を炊く時はやり方が少し違います。
最初はガンガン火を燃やし、鍋とフタの間から勢いよく蒸気が出たりふきこぼれそう(泡が出る感じ)になったら薪や炭を散らして火を落とし、弱火で15分ほど炊きます。
その後は火から外して15分放置します。鯛が丸ごと入っているのに、炊飯器に比べて結構早く炊けてしまいます。
「はじめガンガン、なかチョロチョロ。火から下ろして15分」というところです。
火から外すタイミングは、鼻でかぎ分ける!
時間の目安は上記の通りですが、できるだけフタを開けたくないので、火から下すタイミングは鼻が便りになります。
香ばしい匂いがしてきたら既にオコゲができ始めているので、すぐ火から下ろしましょう。 放っておくと下の方は黒く焦げてしまいます。
火から外したらそのまま15分くらい蒸らしておけば、鯛の身はふっくらとし、ご飯もしっかり炊きあがります。
さあフタを開けてみましょう。ダッチオーブンはこの瞬間がたまりません。
鯛めしが炊きあがったら、身をほぐしてご飯と混ぜる!
身とご飯はさっくり混ぜよう
鯛を取り出す時は、下に敷いた昆布を担架のように使えると簡単ですが、滑ったりしてうまくいくとは限りません。落とさないように注意して、どうにか取り出しましょう。
それから身をほぐしてご飯と混ぜるわけですが、あまり丁寧にやると大変だし、両方とも冷めてしまいます。
骨の入らないようにざっくり身を取ってご飯に混ぜ、残った鯛は鯛で、別に食べてもいいと思います。
ご飯と混ぜる時は、あまり細かく混ぜるとご飯がニチャニチャになりますので、さっくりと混ぜる程度にしましょう。
切り身の場合はもっと簡単です。 ご飯の下の方が焦げついている場合は上の方で混ぜるか、器に移して行うと良いでしょう。
ちらし寿司などをつくる時に用いる飯台(はんだい)を使えれば一番いいのですが、切り身ならダッチオーブンでそのまま行えばよいと思います。なるべく簡単に行いたいですね。
オマケ かつおのたたき(簡単でウマイ)
こちらは一緒につくったカツオのたたき。串を打って焼くだけなので鯛めしよりはるかに簡単で、こちらも好評でした。
火であぶって氷水に落としますが、長い鉄串を使わないと熱くてうまくいかないのでご注意を。
できあがった鯛めしを食べる!
口に入れると、少しお焦げがあって香ばしいご飯にやわらかい鯛の身が混ざり、全体にしっとりしています。
鯛めしはあまり好きではないと言っていた人にも好評で、子供たちも喜んで食べていました。 やはりダッチオーブンでつくると一味も二味も違うのでしょうね。
ダッチオーブンでご飯が炊けると一気にレパートリーが広がるので、皆さんもぜひ頑張ってみてください!
記事を書いた人 KURO
サイト管理人兼、㈱いい旅社長で、最近バスケからボルダリングに転向。旅行、工作、スケッチ、食べるのが好きなダッチオーブン使いで、調理師免許もあり。インド人との街歩きなども。