▲ゴールデン・ロック(チャイティーヨー・パゴダ)を描く
こんにちは。月に1~2回は海外の風景から水彩スケッチを描いている黒崎です。今回はミャンマーから、ゴールデン・ロック(チャイティーヨー・パゴダ)を描いてみます(あくまで素人ですので、自分でやってみて感じたことだけご紹介しています)。
落ちそうで落ちない、神秘の岩
ゴールデン・ロック(チャイティーヨー・パゴダ)は、今にも落ちそうに見えるのに落ちない神秘の岩で、仏陀の遺髪の上に載っているといわれます。
正式にはチャイティーヨー・パゴダというのですが、人々が貼りつけた金箔で金色になったため、通称ゴールデン・ロックと呼ばれます。岩の上に仏塔(パゴダ)が載っており、大きな地震に見舞われた時にも岩は落ちず、かつては少し浮いていたという説まであります。
個人的には、岩が落ちないことよりも、どうやってこんな大岩を遺髪に載せたのかが不思議なのですが、それは置いておいてスケッチに取りかかりたいと思います。
鉛筆→ペンで下書き
▲ゴールデン・ロックの下書き
今回は大きな岩が主役ですので、ペンを使って描いてみます(岩はペンを使うと描きやすいです)。
まずは2Bの鉛筆で軽く下描きをし、ペンで描いていきます。私の感覚では、鉛筆で詳細に描きすぎてペンでなぞるだけになると、鉛筆の線を消した時に線が生きず、つまらない絵になるため、鉛筆では軽く輪郭と配置を捉えて、「ペンで描くんだ」というつもりで進めます。
上の写真はペン入れの後に消しゴムをかけているところで、まだ消しゴムのカスが画用紙に乗っています。
着彩
▲空から着彩していく
夜明けの風景なので、上の方は青空、下の方はオレンジと黄色で着彩していきます。
いつも描き込みすぎて迷うのですが、今回は主題が大岩ではっきりしているので、それ以外のところはさらっと描いてみています。
手を抜くというわけではないのですが、私の場合はその方がうまくいったりします。
影になっているところに暗い色をつけ、それから明るい色を乗せていきます。ペン画の時は、あまりうるさく色をつけない方がスッキリ仕上がるように思います。
完成♪
今回は下書きと着彩を合わせて、1時間ほどでできました。
いつもこれくらいで出来るといいのですが、建物など、複雑なものを描く時はもっと時間がかかります。また、時間をかければよいものが描けるかというとそうでもないのが困ったところです。まあ腕次第なのでしょうけれど…。
▲完成画。ミャンマーのゴールデン・ロック
今回の感想
鉛筆描きの時に多いのが、うまくメリハリがつかないまま迷走して色を塗りたくり、ペタっとした絵になってしまうことです。
そうなると、時間ばかりかかってちっとも報われないので、今回はペンを使って、あまり描き込まずに仕上げる(終わりにする)ことを意識してみました。その点では、今回は思った通りにできました。
目指すのは緻密な水彩画ではなく、雰囲気のいいスケッチをさらりと描けるようになりたいと思っています。
それでも出来上がると結構豊かな気分になりますし、差し上げれば喜んでくれるお客様もいますので、時々他の方の作品も見て研究しながら続けていこうと思います。