ナツメグ(ナツメッグ)はわりとメジャーなスパイスではないでしょうか。
肉や乳製品・焼き菓子と相性がいいのはご存じの方も多いかも知れませんね。
わが家でも、肉料理やクリーム系の料理には必ずナツメグを使うので常備していますが、他にも卵や根菜なども相性がいいそうですよ。
使い方を知っておきたいスパイスのひとつとして、簡単レシピやちょい足しアレンジなどを紹介します。
【ナツメグの特徴】刺激的で甘く、ほろ苦い香り
ナツメグは、甘い香りの中にスパイシーさとほろ苦さがあり、ちょっと大人の香りという感じです。
インドネシア原産のニクズクという木の種子で、これを乾燥させて中の仁を更に乾燥させたもの。
このニクズクという木は、7~9年でやっと実がなるという成長の遅い樹木で、種子の乾燥と仁の乾燥で3ヵ月もかかるんだそうですよ!
古代エジプトのお墓からナツメグが発見されたという記録があったり、日本では15世紀頃の書物の中に、漢方薬として記されている記録があるなど、古くから使われているスパイスのひとつです。
また、ナツメグに含まれる成分にさまざまな効能があることが分かりました。
【ナツメグの効能】抗酸化作用や免疫の向上、お肌のトラブルにも!
ナツメグには、鎮静効果、抗うつ作用、不眠症の改善、血糖値の調整、抗酸化作用、消化促進、殺菌作用、免疫を高める、脳機能の改善(アルツハイマー病など)、肌トラブル(シワやニキビ)など、さまざまな効果が期待できます。
東洋医学では、気管支炎・リュウマチ・胃腸炎などの薬として使われ、インドのアーユルヴェーダにも用いられています。
また、ナツメグに含まれるオイゲノールという成分には口臭予防の効果があり、マウスウォッシュなどに使われているそうですよ。
【ナツメグの簡単な使い方】いつもの卵サンドや煮ものを簡単にグレードアップ!
肉料理や乳製品と相性のいいナツメグ。
もう少し簡単に使えないかと調べたところ、スパイスのプロ『S&B』のHPでは卵や根菜との相性もいいことが分かりました。
卵が大好きで、朝食に卵を食べることが多いので、さっそく使ってみました。
【ナツメグ風味の卵サンド】
いつもの卵サンドに入れるだけで、簡単にグレードアップした朝食になります!
【材料】(2人分)
・食パン 4枚 *コッペパン、バゲットなどお好みのパンで!
・卵 3個 *売っている茹で卵を使ってもOK
・マヨネーズ 大さじ2
・ナツメグパウダー 少々(2~3振りくらい)
・塩 少々
・コショウ 少々
【作り方】
①卵をお好みの硬さに茹でます。
②茹でた卵を粗めにざく切りにし、ボウルに卵、マヨネーズ、ナツメグパウダー、塩、コショウを加えて全体的に混ぜます。
③食パンに②をはさんで半分に切り、お皿に盛りつけたらできあがり!
※お好みでレタスやキュウリ、トマトやハムなどを挟むと、彩りも食感もよくなりますよ。
わが家でよくやるのが、茹で卵の代わりにスクランブルエッグを使ったオープンサンド。
茹でたり切ったりしなくていいので、包丁・まな板がいらないし時短にもなります。
スクランブルエッグを作るのが面倒だという場合は、レンジなら火を使わず、洗い物も少なくて楽ちんですよ。
ナツメグ・塩・コショウを入れた溶き卵を、レンジで少しずつ加熱しながらかき混ぜるのを何度かくり返すと、スクランブルエッグになります。
もっと簡単にしたい場合は、コンビニやスーパーで売っている卵サラダを使うという手もありますよ。
卵サラダにナツメグを軽く振りかけ、食パンにはさむだけ!
【和食にも合う!ナツメグがポイントの里いものごま煮ころがし】
スパイスのプロ『S&B』のHPによると、なんと里いもの煮物にも合うんだそうです。
里いもは下処理が必要ですが、冷凍の里いもを使えば意外と簡単にできちゃいます!
【材料】(2人分)
・里いも 150g(3個)
・だし汁 200ml
・酒 大さじ1
・みりん 小さじ2
・ナツメグパウダー 小さじ1/4
・練りごま(白) 大さじ1
【作り方】
①里いもの皮をむいて食べやすい大きさに切り、酢(分量外)を入れたお湯で10分ほど茹でたら、水洗いしてぬめりを取ります。
②鍋にだし汁、酒、みりんを入れて火にかけ、沸いたら里いもを入れて落し蓋をして煮ます。
③煮汁がなくなってきたら、あらかじめナツメグパウダーと練りごまを混ぜたものを全体によくからめてできあがり!
冷凍の里いもを使う場合は、作り方①の工程をカットして②と③だけ!
ナツメグの香りと練りごまのコクで、いつもと違う味わいになります。
【きのこや野菜、魚介やチキンでもOK!ナツメグが欠かせないクリームパスタ】
クリーム系の料理と相性のいいナツメグ。
わが家ではきのこやシーフードでクリームパスタをよく作りますが、こちらもわりと簡単にできますよ!
【材料】(2人分)
・パスタ 200g
・しめじ 1パック
*マッシュルームや舞茸などお好みで
・ベーコン 50~60g
・生クリーム 1パック(約200cc)
・バター 小さじ1
・ナツメグパウダー 2~3振り
・コショウ 少々
・塩 少々
【作り方】
①パスタを茹でるためのお湯を鍋にたっぷり沸かし、袋に書かれている時間より1分ほど短く茹でます。
②パスタを茹でている間に、フライパンにバターをひき、ベーコンとしめじを入れて炒めます。
③火が通ったら生クリームを入れて、塩・コショウ・ナツメグパウダーで味を調え、パスタソースを作ります。
※強火で沸騰させるとクリームが分離してしまうので、煮立たせないようにご注意を!
④パスタが茹であがったら、③のソースの方に入れて全体的に軽く混ぜたらできあがり!
パスタ少なめできのこをたっぷり入れれば、食べ応えはあるけど罪悪感のないクリームパスタになります!
具材をシーフードミックス、ほうれん草と鮭、チキンなどにアレンジしてもおいしいですよ。
※ナツメグは木の実の仁なので、かぼちゃやひまわりの種などにアレルギーがある方は控えてください。
また、ナツメグを取りすぎるとアレルギー反応を起こしたり、健康を害することがあるので要注意!
香りが強めなので使いすぎることはないと思いますが、小さいお子様には使用を控える、大人は1回に5g(小さじ1)までと心得ましょう。
【ナツメグのちょい足しアレンジ】
ナツメグは卵や根菜との相性がバツグン!
●お惣菜の卵サラダやポテトサラダに
●市販のポタージュスープなどに(ジャガイモ、カボチャ、ニンジンなど)
●焼き芋のトッピングに(バターをつけてナツメグを振りかけるとおいしい!)
●ミルクティーに入れてチャイ風に
【他にもある!ナツメグで作れるもの】
・ひき肉料理(ハンバーグ、ミートソース、ロールキャベツなど)
・肉を使った煮込み料理(ビーフシチュー、豚の角煮など)
・乳製品を使った料理(クリームシチュー、クリームパスタ、グラタン、ドリアなど)
・卵料理(卵サンド、オムレツ、キッシュなど)
・野菜を使った料理(ほうれん草のソテー、野菜炒めなど)
・チャーハンやピラフの隠し味にも!
・焼き菓子(クッキー、パウンドケーキなど)
卵好きなわが家ではよくスパニッシュオムレツを作るので、ナツメグを入れたレシピが定番になりました。
また、ナツメグとフルーツも合うんです。
スライスしたリンゴやバナナをトーストにのせ、ナツメグを振りかければ、カフェ風の朝食のできあがり!
ナツメグはジャンルを問わない万能スパイスでした!
肉料理やクリーム系でしか使ってこなかったナツメグ。
意外にも煮物や、卵、ジャガイモやカボチャなどの根菜、フルーツとも合うことが分かり、レパートリーが増えそうです。
いろいろ使えるナツメグで、いつものメニューを簡単にグレードアップさせましょう!
【注意】
※小さなお子様や胃腸の弱い方にはスパイスの刺激が強いので、ご注意ください。
※妊婦さんや授乳中の方は、安全性が確立されていないので医者に相談しましょう。
※持病のある方は、合わないスパイスもあるので医者に相談しましょう。
フシミ
インド亜大陸・中東エリアの魅力に取りつかれ、仕事・プライベートで何度も訪れています。食べることや飲むことが好きで、インドでもお腹をこわしたことがないのが自慢!