よく分からないスパイス⑦オールスパイスの特徴と効能、簡単な使い方！

オールスパイスというスパイス、初めて聞く方もいらっしゃると思います。

名前からして、いろいろなスパイスをミックスしたものかな？と思っていましたが、実は単品のスパイスなんです！

今まで使ったことがなかったのですが、調べてみたらカレーや肉料理以外にも、お菓子や卵料理、スープ、ドリンクなどに合うことが分かったので、さっそく購入して使ってみました。

なぜ、オールスパイスという名前がついたのか、簡単レシピやちょい足しアレンジなどもあわせて紹介します。

【オールスパイスの特徴】いくつかのスパイスを合わせたような複雑な香り

オールスパイスは、フトモモ科という植物の果実や葉を乾燥させたもの。

世界４大スパイスと呼ばれるナツメグ・シナモン・クローブ・こしょうを合わせたような香りをもっていることから、オールスパイスという名前がついたそうです。

西インド諸島が原産地で、中南米で栽培が始まった１７世紀ころにヨーロッパへ持ち込まれて広まっていったといわれています。
別名を「ジャマイカペッパー」ともいい、東洋では「百味胡椒（はくみこしょう）」とか「三香子（さんこうし）」などと呼ばれています。

実際に香りを嗅いでみると、確かにいくつかのスパイスが合わさったような複雑で芳醇な香りがします。
辛さはほとんどありません。

オールスパイスが、４つのスパイスが合わさったような香りということは、これまでに紹介したナツメグやシナモンと同じような使い方ができそう！

オールスパイスひとつで、いくつかのスパイスの風味があるなんて贅沢で便利ですよね。
意外と使いやすいスパイスなのかもしれない　と、ちょっとハードルが下がりました。

また、オールスパイスに含まれる成分にさまざま効能があることが分かりました。

【オールスパイスの効能】抗酸化作用や免疫の向上、糖尿病の予防にも期待！

オールスパイスには、抗菌・殺菌作用、鎮痛作用、抗酸化作用、活性酸素の発生を抑制、免疫力の向上、血行促進、メラニンの生成を抑制、消化促進（胆汁の分泌促進）、呼吸器系の不調、食欲不振、代謝を上げる・・・などなど、たくさんの効能があるんです。

ナツメグでも紹介した、口臭予防の効果があるオイゲノールという成分がオールスパイスにも含まれています。
他にも、神経痛やリュウマチの治療に利用されることもあったり、糖尿病の予防にも期待できる可能性があるそうですよ。

古代マヤ文明時代には、亡くなった人を埋葬する際の防腐剤として使われていたといわれています。

また、香りの方に効果が高いといわれ、リラックス効果、リフレッシュ効果があることから、精油は男性用の香水や、アロマオイルにも使われています。

さらにオールスパイスには、血行をよくしてお肌のくすみを改善する効果が期待できるそうなので、アロマオイルで使ってみてもいいですね。

【オールスパイスの簡単な使い方】野菜や卵料理、から揚げなど普段使いができます！

ナツメグ・シナモン・クローブ、こしょうを合わせたような香りということは、肉料理はもちろん、野菜や卵とも合いそうです。

卵好きとしては、普段の朝食のメニューに取り入れてみたい！
スパイスのプロ『Ｓ＆Ｂ』のＨＰにそんな一品がありましたので、先ずは卵を使ったメニューを紹介しますね。

スクランブルエッグのアレンジ【トマトオムレツトースト】

定番のスクランブルエッグに使えば、いつもの朝食がグレードアップできます！
電子レンジとトースターでできる簡単レシピですよ。

【材料】（２人分）

・食パン　２枚
・バター　適量
・ミニトマト　４個
・ベーコン　20g
・トマトケチャップ　10g

（Ａ）
・卵　２個
・牛乳　大さじ１
・オールスパイスパウダー　小さじ1/2
・塩　少々

【作り方】

①ミニトマトをくし切り、ベーコンを１cm幅に切ります。

②耐熱容器に①と、（Ａ）を混ぜ合わせたものを入れて、500Wの電子レンジで約３分加熱し、熱いうちに軽く混ぜます。

③食パンにバターを塗り、オールスパイスを振りかけたら、②をのせてさらにオールスパイスとトマトケチャップをかけて、1000Wのオーブントースターで約３分焼いたらできあがり！

朝食にスクランブルエッグのオープンサンドをよく作るわが家では、ずっとフライパンでスクランブルエッグを作っていました。
電子レンジとトースターで作れるのは、洗い物も少なく簡単でいいですね。

★トースターがなくても、コンロにある魚焼きグリルが使えるんです！
ガスコンロだとトースターより早く焼けるので、水分の蒸発が少なく、外はカリッと中はふっくらでおいしいですよ。

【いつものから揚げをちょっとスパイシーに！】

おうちで揚げ物って、油の温度設定や処理が面倒だったり、ちょっとハードル高めかもしれませんが、少ない油で思ったより簡単にから揚げができちゃいます！

【材料】（２人分）

・鶏もも肉　250g　＊唐揚げ用にカットしてあるものが便利
・おろしニンニク　小さじ1/4
・おろしショウガ　小さじ1/3
・塩　小さじ1/4
・醤油　小さじ１
・オールスパイスパウダー　小さじ1/2
・片栗粉　大さじ１
・サラダ油　適量　＊いつもの半分くらいでＯＫ

【作り方】

①鶏もも肉、ニンニク、ショウガ、オールスパイス、塩、醤油をボウルに合わせてよくもみ込みます。
※ビニール袋に入れてもみ込むと、手も汚れず、洗い物も少ないです！

②を20～30分ほど漬け込んだら、片栗粉をまぶして、170度の油で揚げます。
※小さいフライパンや片手鍋などを使うと、少ない油で揚げられます。

③５～６分ほどで色よく揚がってきたら、できあがり！

辛くないけど、食欲をそそるスパイシーな香りがいい！
オールスパイス使いで、いつものから揚げがグレードアップしますよ。

お子様にも大人にも！【ガーリックシュリンプ】

おかずとして、お酒のおつまみとして、お子様にも大人にも向いているメニューです。
エビの処理だけ頑張れば、調理は意外と簡単なことが分かりました！

【材料】（２人分）

・エビ　14尾
・コショウ　少々
・バター　15g

（Ａ）
・玉ねぎ　1/4
・にんにく　２片
・白ワイン　大さじ３　　＊白ワインがなければ酒でもＯＫ
・オリーブオイル　大さじ２
・オールスパイスパウダー　小さじ1/3
・塩　小さじ1/2

（Ｂ）＊エビの下処理用
・片栗粉　適量
・塩　少々
・酒　少々

【作り方】

①エビは殻をむいて背ワタを取り、下処理用の（Ｂ）を振ってもみ込み、よく洗って水気をとります。
※冷凍のむきエビを使えば、背ワタをとって下処理するだけ、面倒な殻むきは必要ありません。

②（Ａ）の玉ねぎ、にんにくをみじん切りにし、他の材料と混ぜ合わせたら、エビを加えてよくもみ込み、１時間ほど漬け込みます。
※ビニール袋に入れてもみ込むと、手も汚れず、洗い物も少ないです！

③フライパンにバターを入れて火にかけ、②を液ごと入れて、エビに火が通るまで炒めます。

④火が通ったら、仕上げにコショウを振ってできあがり！
※お好みで、レモンを軽くしぼってもGOOD

エビ好きのわが家では冷凍のむきエビを常備しているので、味付けの調味料も、作る工程も少ないこのメニューを知っておいてよかった！
メニューに困ったり、もう一品欲しいときなどにすぐ作れるのは嬉しいですね。

【オールスパイスのちょい足しアレンジ】

オールスパイスは肉だけでなく、野菜、卵、甘いものとも相性がいいんです。
買ってきたお惣菜にちょっと振りかければ、さらにおいしく召し上がれますよ！

●野菜たっぷりのスープに（優しい味のアクセントに）

●から揚げや天ぷらなど揚げ物に（鶏肉や白身魚など淡泊なものと合う！）

●ポテトやサツマイモのフライに（振りかけてみて！）

●ポテトサラダやかぼちゃのサラダに（甘みのある野菜に合います）

●チョコレートドリンクやコーヒーに（香りが強いので一振りで）

●ジャムを塗ったトーストに（ベリー系、リンゴ、柑橘系など）

ちょうど冷蔵庫にあんずジャムがあったので、振りかけて食べてみました。

あんずの甘酸っぱさと、オールスパイスのピリッとした香りが合いますよ！
軽く振りかけたのですが、ジャムが甘いので追加して振りかけても調和していました。
次は、他のジャムでも試してみようと思います。

【他にもある！オールスパイスで作れるもの】

・ひき肉料理（ハンバーグ、ミートソース、ロールキャベツなど）
・肉を使った煮込み料理（ビーフシチュー、カレーなど）
・卵料理（スクランブルエッグ、オムレツ、キッシュなど）
・野菜を使った料理（ほうれん草のソテー、野菜炒めなど）
・チャーハンやピラフの隠し味にも！
・焼き菓子（クッキー、パウンドケーキなど）

家族のリクエストでよく作るスペイン風オムレツに使ってみました。
卵やジャガイモと相性のいいオールスパイスのほのかな香りで、ちょっとグレードアップされた気がします！

オールスパイスは使いやすく、持っておきたいスパイスです！

オールスパイスは辛くないので、スパイシーな香りがお料理のいいアクセントになります。
一振りで、複雑なスパイスの香りが楽しめるので、常備しておきたいスパイスのひとつですよ。

まだ使ったことがないという方は、この機会にぜひ使ってみてくださいね！

【注意】
※小さなお子様や胃腸の弱い方にはスパイスの刺激が強いので、ご注意ください。
※妊婦さんや授乳中の方は、安全性が確立されていないので医者に相談しましょう。
※持病のある方は、合わないスパイスもあるので医者に相談しましょう。