【ブータン旅行記2】怖いかと思ったらむしろ癒された、ブータンのパロ空港に着陸
ブータンのパロ空港は、世界でも有数の「着陸が難しい空港」と言われます。
昔は香港がそう呼ばれ、飛行機がビルのすぐ上を飛んでいましたが、山岳国家ブータンの場合、対象となるのはやはり山です。
着陸に向けて高度を下げていくと、眼下には多くの山が迫ってきました。
世界一着陸が難しいと言われるパロ空港に、無事着陸!
▲近くに迫る山の間を縫って飛ぶ
何しろ国の中に平らな場所が少なく、空港のつくられたパロは、もともと「パロ谷」と呼ばれる地形です。
山の間を抜けて高度を下げていき、谷に着陸するわけですから、当然平地にある空港よりは着陸が難しいことでしょう。
とはいえ、実際に乗っていると特に怖さは感じません。
ひんぱんに機体を傾けて山の間を縫うように飛び、翼の近くに山が迫るようにも見えましたが、パイロットは慣れているので機は安定した飛行をし、無事パロ空港に到着しました。
▲スムーズに着陸
パロ空港は、入国前から笑顔になれるユルイ空港
ようやく着いたと窓から外を眺めていたら、油断したところをやられました。
タラップ車で降りるわけですが、空港職員がタラップ車を押してくるのが見えて笑ってしまいました(あれ、手で押せるんですね)。
音は聞こえませんが3人くらいでガラガラと、バスケの野外用ゴールのノリで飛行機まで押してきて、どうやら準備が整ったようです。
入国前から笑顔にしてくれるとは…。さすがは幸福の国ブータンです。
▲手で押せるタラップ車
のんびりした空港の雰囲気に、さらに癒される
手押しのタラップ車を降りてみると、パロ空港は非常にシンプルなつくりで、山の間の平らな場所に滑走路が一本あるだけです。
小さい空港なら他にいくらでもありますが、そこそこ広いのにこれだけわかりやすい空港も珍しく、何だか心の安らぎを与えてくれます。
飛行機と空港建物の間は結構離れていて、歩いて移動しますが、他の空港のように車両が行き交うことはないので何の危険もありません。
しばらく立ち止まって、飛行機を写真に撮っていても大丈夫です。
▲今回乗ってきたブータンエアラインズの機材
普通の空港と違って慌ただしさは皆無なので、職員ものんびりしたものです。
パロ谷はわりと開けた地形のようですが、何だかんだ行ってまわりは全部山です。
ちなみに、着陸も離陸も風向きによって方向が変わるそうです。
有名なタクツァン僧院はパロ空港から近いため、場合によっては機内から見えるのかもしれません。
▲パロ空港ののんびりした風景
さて、入国前にすっかり癒されてしまいましたが、いつまでも空港にいるわけにもいきませんね。
そろそろブータンに入国してみようと思います。