熱い湯船でリラックス♪ブータン伝統の石焼き風呂「ドツォ」とは?
ブータン名物の石焼き風呂 ドツォ
意外に思われるかもしれませんが、ブータンにも入浴の習慣があります。
ブータンの石焼き風呂は「ドツォ」と呼ばれ、水を張った風呂桶(木の浴槽)の中に、焚き火で真っ赤に焼いた大きな石を入れて、その石の熱で沸かしたお風呂です。
個人で石焼き風呂の木の桶を持っている家庭もありますし、最近ではドツォが備わっているホテルもあります。
▲ドツォ。お湯の中に石が見える
もとは河原の露天風呂
ブータンは、ヒマラヤ山脈に抱かれた水が豊富な国で川も多いため、ドツォはもともと河原に作られました。
河原を掘って石を積み上げ、浴槽を作って川の水をため、焚き火で石を焼いて熱々のお風呂を作ったのです。
石に含まれるミネラルのおかげで肌はツヤツヤになり、上がった後もずっとホカホカして気持ち良いです。まさに日本の露天風呂と一緒ですね。
いい旅ブータンでは、旅の最後に農家を訪問し、このブータン式石焼風呂「ドツォ」を楽しんでいただきます。
▲民家にあるドツォ
▲【動画】ドツォを沸かす様子。焼いた石を少し洗って水に入れる
ホテルにもあるドツォ
最近のブータンでは、ホテルでもドツォを目にすることができます。
高いクラスの部屋に備わっていたり、スパのメニューに入っていたりするようで、高級なホテルではドツォの特性はそのままに、より洗練されたサービスとなっています。
民家のドツォは石を入れる場所との仕切りがないのが普通ですが、ホテルのものは板で仕切られていることが多いようです。
▲ホテルのスパのドツォ。滑り台のようなところから焼いた石を入れる
海外旅行で熱いお風呂に入れる機会は案外少ないものですが、ブータンでは熱々の石焼き風呂でリラックスすることができます。
涼しい時期のドツォ体験は格別で、特にハイキングなどで歩いた後なら尚更です。
投入された石はすぐに冷めるわけではなく、芯に熱を残すため、水でちょうどいい温度に埋めても入っているうちにまた熱くなってきます。
一旦出て体を冷ましたり、また水を足したりして、ゆっくり楽しみましょう。
▲ドツォの後は思わず笑顔に
ブータンに行ったら、ヒマラヤの山から吹く涼しい風を頬に感じながら、体の芯から温まれるドツォを体験なさってみてください。