【スリランカ旅行記148】ジェフリー・バワの理想郷ルヌガンガ。門をくぐって敷地内へ。
▲ルヌガンガ
こんにちは。数年前はジェフリー・バワを全然知らなかったけれど、今は結構興味のある黒崎です。
ベントータにあるルヌガンガは、建築家ジェフリー・バワが自らの理想郷としてつくり上げた場所です。
自宅はコロンボにあって、ルヌガンガは週末の別荘として使い、気に入った相手しか招かなかったといいます。
広く静かな敷地内を散歩すれば、美しい庭園の風景を楽しみながら、ところどころでバワ建築に絡んだ発見ができます。
さて、どんなものが見られたか順にレポートしてみます。
対岸から見た様子
向かう途中、大きな川の向こうにルヌガンガの一部を見ることができましたが、何やら建物が見える他は木が生い茂るだけなので、行ってみないとよく分かりません。
川ではおじさんたちが水浴びをし、道ではアイス売りが自転車をこぐ、のんびりした時間が流れていました。
▲対岸にルヌガンガが見える
▲水浴び中のおじさんたち
▲アイス売り
閉ざされた門と、空中の部屋
未舗装になった道を車で入っていくと、ルヌガンガの入口があります。
門は閉ざされていますが、ベルを鳴らすと人が歩いて来てくれます。
ルヌガンガはバワ財団が管理・運営しているため、顧客サービスよりも施設や景観の保全を優先しています。このあたりはコロンボにあるNo.11と同じです。
ただ、別に不親切であったりすることもなく、いろいろ説明しながら案内してくれます。
▲ルヌガンガへの道
▲ルヌガンガの門
▲坂道を登って敷地内へ
敷地内に入り坂道を上がっていくと、2階の高さにあるガラス張りの部屋があります。
これはグラスルームと呼ばれる部屋で、実際に宿泊することができるそうです。
外がよく見える反面、外からもよく見えるので、ちょっと落ち着かない気もしますが、空中に滞在しているような気分になれるともいいます。
バワ建築にご興味のある方はお泊りになってみるのもいいでしょう。
▲グラスルーム
バワテイストのオープンルーム
先に進むと、扉のついていない建物がありました。
床は白黒のチェック模様になっていて、古い建物ですがモダンな印象を受けます。
▲扉のない建物
▲チェック模様の床がモダン
部屋に立ち入ることはできませんが、扉がないおかげで中がよく見えます。
一階には大きなテーブルが置かれていて、ダイニングというよりは執務用のデスクのようです。
▲デスク
その脇には、晩年足腰の弱ったバワが車イス代わりに使ったといわれるカートが置かれ、部屋の隅には、どこかで見た椅子が置かれていました。
これはヘリタンス・アフンガラで見た、ラブチェアーで、恋人や親子が座った時に、向かい合うようになっているものです。
▲バワのカート
▲ラブチェアー
下の写真は、実際にヘリタンス・アフンガラに置かれたラブチェアーです。
ジェフリー・バワは建築家でしたが、とにかく居心地のよい空間を追及した結果、イスなどの家具もデザインしたことで知られています。
デザインしたものをしばらく身近に置いて使ってみてから、各施設に導入していったようです。
▲ヘリタンス・アフンガラのラブチェアー
別荘地ルヌガンガのもう一つの顔は、バワの実験室です。
バワ建築で見られる家具や建物の原型が、このルヌガンガにあり、時間が経って色合いが変化していく様も観察しながら、導入を検討していたそうです。
引き続きそのあたりもレポートしてみます。