こんにちは。月に1~2回は海外の風景から水彩スケッチを描いている黒崎です。
今回は南インドのハンピから、ヒンドゥー寺院の塔門(ゴープラム)を描いてみます。
(素人ですので、テクニックの指南ではなく、自分でやってみて感じたことだけをご紹介しています)
▲水彩スケッチでゴープラムを描く
ハンピで最も高い塔門を描く
今回のお題は南インドのハンピにある、ヴィルパークシャ寺院、水彩スケッチに描いたのは寺院の入口にある塔門で、ゴープラムと呼ばれます。
ヴィルパークシャ寺院はシヴァ神を祀る寺院で、15世紀につくられたというこのゴープラムは、高さが52mもあります。
それでは順を追ってご紹介してみます。
▲ヴィルパークシャ寺院のゴープラム
薄い下書き
ペンを使おうかどうしようかと迷ったのですが、今回は使わずに、鉛筆描きとしました。
建物を描く場合は、ペンを使った方が輪郭がはっきりしていいのですが、塔門は少し遠くにあるため、鉛筆描きにしてみました。
写真では分かりづらいですが、水平の線と垂直の線を薄く引いて、細部は描かずに大きさや配置などを大づかみにしていきます。
▲配置のバランスを取りながら、薄く下書きする
濃い下書き
私の(技術の)場合、下書きの線が薄いと着彩の時に苦労して、あれこれ色を重ねるうちにどうしてよいか分からなくなることがあります。
そのため、薄い下書きに重ねて、濃い線をしっかり描いていきます。
私は2Bの鉛筆を使っているため、力を入れてしばらく描くとすぐ先が太くなってしまいます。
遠景は細かく描く必要があるため、必要に応じて鉛筆を削りながら描き、先が太くなってきたら手前の景色を描いたりします。
近くのものは、太い線でラフに描く方が遠近感が出ていい感じになります。
ちなみに、ここでペンを使うと、より輪郭のはっきりした絵になりますが、線の太さを変えるにはペンを持ち変える必要があります。
▲濃い下書きを終えたところ
着彩
まずは空と影を塗る
特に鉛筆描きの場合、絵に色が少なかったり光が当たっていなかったりすると、平坦でメリハリのない絵になります。
先に影の部分を塗っておくと、絵のメリハリを確認できてやりやすいです。光が強ければ濃い黒で、弱ければ薄い黒で、茶色を混ぜたり青を混ぜたりします。
風景に色をつける
木には元気な色をつけ、一見灰色に見える道や塔門にもうっすら色をつけていきます。
私の場合、実際の色にこだわりすぎるより、あくまで絵の中での色合いを見ながら着彩していきます。
いきなり濃い色をつけると失敗しそうな時は、様子を見ながら薄い色を重ねていきます。
▲着彩の様子
完成した水彩スケッチ
こちらが完成画です。着彩したばかりの時より、絵の具が乾くと色がはっきり出てくるように思えます。
本当の風景には、左奥に工事用車両などがいたのですが、不要なのでカットしました。いらないものは描かなければそれで済んでしまうのが、スケッチのいいところですね。
▲完成画 ヴィルパークシャ寺院のゴープラム
今回の感想
月に2~3回は水彩スケッチを描いているのですが、自分で本当に納得がいく絵はその何割かです。
今回も、それなりに陰影はつけたのですが、ペンを使った方が良かったかも、と思ったりもしています。
ただ、やはり描き上げると充実感があっていい気分になりますし、もう少しうまく描けるようになりたいので、続けていこうと思います(黒崎)。