ドーラビーラ遺跡(DHOLAVIRA)への道のり
大カッチ湿原を移動していると、どこまでも続く真っ白な塩原の中に浮かぶカディール島が見えてきます。
このカディール島には、いまから5000年も前にさかのぼる高度な文明の跡が残っています。
これこそがドーラビーラ遺跡です。
▲ドーラビーラ遺跡へ向かう途中、大カッチ湿原の景色
大カッチ湿原に築かれたドーラビーラ遺跡
ドーラビーラ遺跡は、インドに残る二大インダス文明遺跡のひとつであり、
隣接するパキスタンのモヘンジョダロやハラッパと同じく、インダス文明を語る上で欠かせない遺跡として知られています。
ドーラビーラ遺跡は、1967年に発見され、その後1989年から発掘作業がいまなお続けられている遺跡です。
パキスタン南部のモヘンジョダロ、ハラッパといった都市が衰退した後もグジャラート地方では交易が続き、繁栄していました。
▲ドーラビーラ遺跡
この辺りは昔から非常に乾燥した土地であったため、水の確保には最大限の努力が払われました。
そのため、たくさんのタンク(貯水池)があります。
▲ドーラビーラ遺跡(貯水池)
昔はインダス川の支流がこの辺りを流れていました。しかし、今では度重なる地震の隆起でその影もありません。
紀元前3000年頃、つまり約5000年前に、すでに集水溝や貯水槽が計画的に造られていたというのは驚きです。
まだ発掘途中の遺跡内には、装飾品のビーズに使われたと思われる石や、鋭く研がれた刀の破片、骨や貝殻などがあちこちに落ちていました。
▲ドーラビーラ遺跡
▲ドーラビーラ遺跡