【スリランカ旅行記154】自然の木と融合したデザインが面白い、アバニ・ベントータ
アユボワン。自然と建物の融合を目指した、バワ建築に感銘を受けた黒崎です。
ホテルに限らず建物を建てる際、ジェフリー・バワは、土地の持つ空気や雰囲気を大切に考えたようです。
今まで見てきた中では、緑の葉に埋もれたヘリタンス・カンダラマ、インド洋の風や波をすぐ近くに感じられるジェットウイング・ライトハウス、ヤシの木を一本も切らずにつくったといわれるブルー・ウォーターなどが印象的でした。
このアバニ・ベントータも、ヤシの木と建築が混ざり合った建築形式がユニークなホテルです。
まずはこの写真をご覧ください。
▲穴の開いた屋根
お分かりいただけるでしょうか。一階の屋根の部分に穴が開いていて、そこから葉が茂っています。
バワは、もともと生えていたヤシの木と建物を融合させるデザインを描いたようで、屋根に穴を開けてヤシの木に道をつくり、ひさしを削ってヤシの木を残しました。
そのため、ヤシの木をよけるようにして建物が建てられています。
▲部屋側から見るとこんな感じ
木の下にはデッキチェアーが置かれているので、ここで体を休めれば木陰で涼んでいるようにも感じられると思います。
▲木をよけたひさし
▲こちらも木をよけている
木をよけるだけならただの自然保護で、それならいっそホテルをつくらない方がいいかもしれません。
ただ、さすがに天才といわれるジェフリー・バワ、それだけにはとどまりません。
▲額縁のような壁
バワは、木を残して建物を経てただけではなく、連続する壁に大きな穴を開けて、白い額縁が連なるようにデザインしました。
そのため、幾何学模様と自然の木が混ざって、何重にも額縁があるような面白いデザインが生まれました。
▲面白い幾何学模様
これらの壁の間は通路になっていて、人が通ることができます。
違う場所に数人が立てば、ちょっと面白い写真が撮れそうです。
▲アバニ・ベントータの壁と木
▲ヤシと夕暮れ
アバニ・ベントータは、ホテルから海がとても近いのも特徴です。
壁の額縁で遊んだ後は、2つある大きなプールで泳いで、時々海に入ってみるのもいいと思いますよ!