【スリランカ旅行記151】実験室としてのルヌガンガと、散策の続き
▲ルヌガンガ
こんにちは。広いルヌガンガを散策してきた黒崎です。
広いルヌガンガを歩き回っていると、他のバワ建築にあるものを見かけます。
椅子なら屋外に置いてみて、座り心地や雰囲気を確かめる。建物なら建ててみて、しばらく壁の色の変化を追ってみる。
そんな風に、バワはルヌガンガを実験室としても使っていたようなので、ちょっとそれらを紹介してみます。
いろいろな椅子など
▲ラブ・チェアー(ルヌガンガ)
これは前の記事でもご紹介した、ヘリタンス・アフンガラのプールサイドに置かれているラブ・チェアーと同じ椅子です。
二人で座ると自然に向き合うつくりになっているため、「愛の椅子」と名付けられているんですね。
実際にバワが誰かと座ったかどうかは分かりませんが、この椅子は室内に置かれていました。
▲ラブ・チェアー(ヘリタンス・アフンガラ)
▲向かい合って景色を眺める椅子(ルヌガンガ)
石づくりの普通の椅子ですが、向かい合って座りつつ、横に見える風景を共有するつくりになっているようです。
たまたまかもしれませんが、ジェットウイング・ライトハウスの海辺に同じつくりのテーブルがあります。
▲ジェットウイング・ライトハウスの椅子
▲鉄を曲げてつくられた椅子(ルヌガンガ)
これはすぐ思い当たりました。ヘリタンス・カンガラマの椅子です。
一見すると何の変哲もない鉄製の椅子なのですが、座ってみるととっても気持ちがよくて、ヘリタンス・カンダラマを視察した際に印象に残っていました。
滑らかに曲げられた背もたれに体を預けて、スルスルと自由にお尻をずらせるのが快適なんです。
▲ヘリタンス・カンダラマの椅子
▲ジェットウイング・ライトハウスの実験棟(ルヌガンガ)
これはゴールにある、ジェットウイング・ライトハウスの原型になったと言われる建物です。
ライトハウスで印象的な、薄いオレンジ色の壁の実験を行っていたようです。
この建物には実際に宿泊することができますので、よろしければどうぞ。。
▲実際のジェットウイング・ライトハウス
散策の続き
ジャックフルーツ
ライトハウスの実験棟から、草原のような場所を通ってルヌガンガの中心に戻ります。
例によってあちこちに壺が置かれた中を進むと、大きなジャックフルーツの木がありました。
ジャックフルーツは30cmにもなる実をつけることで知られますが、採る人がいなくて育ちっぱなしのせいか、軽く50cmを超える実がたくさんなっていました。
▲ジャックフルーツの実
ジャックフルーツの実は、枝ではなく木の幹に直接なります。
目で幹を辿ると、かなり高いところまで大きな実がなっていました。
うかつに木に近づいて、万一実が落ちてきたら大変ですので気をつけましょう。
▲かなり高い位置にある実
でも近づかないと大きさが分からないので、とりあえず寄ってみました。
大きいですね!これが高いところから落ちてきたら大変です!
▲ジャックフルーツの実(大きい!)
「実は橋」の建物
戦士の壁画がある場所は、小さな建物に見えて実は橋になっています。
▲建物に見えて橋になっている
その下には切り通しのようになった細い道があって、ルヌガンガの敷地内を貫いています。
▲切り通しの小路
橋を渡った場所からはただの茂みに見えるのですが、うかつにこの茂みに分け入ると、あの小路に転落することになります。
このあたりでキャッチボールなどを行う際は、注意が必要です。
▲注意が必要な茂み
レストラン
さらに進むと、レストラン用の建物があります。
ルヌガンガに宿泊した際はここが食事場所となるそうです。
朝はいいですが、他の建物とはかなり距離があるため、夜はやや寂しいでしょうね。
白く立派な木を従えて、川面を見下ろす高台に建っていました。
▲ルヌガンガのレストラン
かっこいいジェフリー・バワに会える!
余談ですが、ルヌガンガに置かれたジェフリー・バワの彫像を見て、印象が変わりました。
バワの顔は、ガイドブックによく載っている写真でした見たことがなく、この写真だと「仕事熱心なちょっと変わったおじさん」の域を出ませんでした。
髪はボサボサで、口の端をゆがめて仕事に没頭するさまは、いかにも芸術家です。
▲よく見かけるバワ
でも彫像でご尊顔を拝すと、なかなか上品で落ち着いた感じの男前で、「かっこいいな」と思いました。
髪の毛もしっかり整えて、名士という感じです。
デスマスクとも言われる彫像なので、正確にできているのでしょう。
本来のバワは、こんなお顔をしていたようです。
▲ちょっとかっこいいジェフリー・バワ
いくつかの記事でご紹介してきたように、少しバワのことを知っていれば、ルヌガンガは様々な発見ができる場所です。
ジェフリー・バワの建築にご興味のある方は、思い切って宿泊なさるか、時間をかけて散策してみるのがオススメです。
蚊よけ対策をして、高い場所にあるジャックフルーツに気をつけ、あとはうかつに茂みに入りさえしなければ安全です。。