アンコール遺跡群の歴史
クメール王朝(アンコール王朝)が残した世界最大級の遺跡群、アンコール遺跡群は9世紀~15世紀までのクメール人の栄華を物語る建造物です。
これらのアンコール遺跡建設に、大きく関わったのは、スールヤヴァルマン2世(1113-1145年)とジャヤヴァルマン7世(1181-1218年)です。
スールヤヴァルマン2世は特にアンコールワットを、その死後30年ほど後に、ジャヤヴァルマン7世がアンコールトムを建てたことで知られています。
アンコールワットってどんな場所?
▲アンコールワット
アンコールワットは、12世紀前半、クメール(アンコール)王朝のスールヤヴァルマン2世によって建てられたヒンドゥー教世界最大級の寺院です。
アンコールワットは外堀もあり外観からの眺めもすてきですが、アンコールワット内部もヒンドゥー教の影響を受けたクメール文化を結集したレリーフ(ラーマーヤナ、乳海撹拌など)が飾られており、みどころが多く、均整がとられた建物の壮大さ、宗教観、文化観、歴史観など、さまざまな角度から楽しめる観光地です。
入口正面が西側にあり、午後だと日差しが順光になるため、単純に見たり、写真撮影したりする場合は午後がオススメです。
そうした理由からか、午前中は午後と比較して観光客が少ないため、アンコールワット内部のレリーフや解説を受けたりするには適しています。
その時の状況に応じて、ゆっくり観光したい場所です。
アンコールワットの魅力
15世紀にアユタヤ王朝の攻撃で王都が陥落し、巨大な遺跡群であるにも関わらず、次第に人々の記憶から消え去り、周辺の密林に覆われ、埋もれてしまうのです。
その後の1860年、フランスの博物学者アンリがアンコール遺跡を訪れ、旅行記を発表すると注目を浴びます。
注目を浴びることで盗掘にあったり、その後の内戦などにより、破壊・損傷が激しいものも多くありました。
そしてようやく、1992年世界遺産に登録され、いまなお修復作業が続けられているのです。
数奇な歴史に翻弄され、密林に埋もれていた遺跡がようやく平和な観光地として、注目を浴び、これからも私たちを魅了してくれることでしょう。
アンコール観光におすすめの時期
アンコールワット旅行は、日本が冬になる11月~2月の間がベストシーズンとされています。
理由は、雨がほとんど降らない乾季であることと、年間通して暑い場所なのですが、その中でもこの11月~2月の気温が比較的低いためです。
雨季も梅雨のようにジメジメと雨が続くわけではなく、スコールが降ってすぐ止むことが多いのですが、屋外の観光が多いアンコール遺跡群では、雨に降られると少々やっかいです。
このため、アンコール遺跡群を訪れるツアーは日本の冬場に設定が多いのです。