【地上の楽園と呼ばれた都のシンボル】デリーのレッド・フォート(ラール・キラー)

レッドフォート(ラールキラー)

レッド・フォートはこんな場所

歴史と名の由来

レッド・フォートは、タージ・マハルを築いたことで有名なムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、アグラから遷都し、自らの名を冠した新都シャー・ジャハーナバード(現在のオールドデリー)における自らの居城としてつくったものです。1639年に建設を始め、9年の歳月をかけて完成しました。

赤砂岩を積み上げて造った要塞のため、別名「ラール(赤い)キラー(城)」と呼ばれています。

シャー・ジャハーナバードは「地上に天国があるならば、それはここだ」と詩にうたわれるほど、豪華な宮殿が並ぶ夢の都でした。

しかし1857年「インド大反乱」(セポイの反乱)で略奪を受け、また、イギリス軍は駐屯地として兵舎を建設するなどしたため、城内は大きく作り変えらました。

現在のレッド・フォート

レッドフォート(ラールキラー)

赤い砂岩が特徴的

インドの独立後も、近年まで軍の施設として使用されていたため、かつての栄光の面影は、堂々たる城壁や門など、わずかしか残っていません。

しかしながら、今でも変わらぬオールドデリーのシンボルであり、毎日夕方には、英語とヒンディー語でムガル帝国の歴史を題材とした音と光のショーが行われて、観光客や地元の人々で賑わいます。

毎年8月15日の独立記念日には、ここでインド首相の演説が行われます。

そのため、セキュリティ確保のために8月前半は完全に閉鎖されます。夏休みの時期に当たるため、この時期訪れる方はご注意を!

かつては華麗な都のシンボルで、現在も変わらぬ存在感を放つレッド・フォートは、2007年に世界遺産に登録されました。

レッドフォートは2つある?

インドには赤い砂岩でつくられた建築がいくつもあり、レッドフォート(赤い城)と言うと、アグラ城を指す場合もあります。いずれもインパクトのある赤い外見を持つ堅固な城で、こちらはタージマハルとともに1983年世界遺産に登録されています。


ページの先頭へ