【ユニークな天文台でぜいたくな休憩を♪】世界遺産ジャンタル・マンタル
▲巨大な仕掛けを覗き込む人々
ジャンタル・マンタルはこんな場所
ジャイプルのマハラジャがつくったユニークな天文台
ジャイプルの町をつくったジャイ・シン2世。現実主義者で政治力もあった彼は、インド全土を掌握した強大なムガル帝国の保護下に入ることで生き延びる道を選び、その後のジャイプルを繁栄へと導きました。
ジャイ・シン2世は、天文学に非常に造詣が深く、ペルシャやヨーロッパから膨大な書物を集め、1728年、自らの居城であるシティパレスの一角に天文台をつくりました。
デリー、ウジャイン、ベナレス、マトゥラー、そしてジャイプルと計5箇所に天文台がつくられましたが、ジャイプルのものが最大の規模を誇ります。
魔法のしかけ「ジャンタル・マンタル」
これらのユニークな天文台の原型は、3世紀前にさかのぼるウズベキスタン・サマルカンドのものです。
「ジャンタル・マンタル」
この言葉には、サンスクリット語で、「魔法のしかけ」という意味があります。
一見すると野外アートの奇抜なオブジェのような約20の天体観測儀が並び、不思議な光景が広がります。
でもそれぞれに意味があり、精密に計算されてつくられたものなのです。
大きな滑り台のような、サムラート・ヤントラ
最も目を引くのは高さ27.4mもあるサムラート・ヤントラです。
これは2秒単位で時間を計測でき、子午線、天頂距離も測れる観測儀です。
他には、それぞれ異なった角度で12星座に向かっているものがあります。
これは、占星家による占星術などに利用されました。
世界遺産の日陰で、ぜいたくな休憩を
見た目が滑り台のようなものや、公園の遊具のように見えるものがあるので登ってみたくなりますが、そこは世界遺産、さすがにダメですのでわきまえましょう。
でも、日陰で休むくらいならOKです。
日時計がたくさんあるので、必ずどこかに日陰があります。
暑いインドでの観光中、世界遺産の日陰でしばしぜいたくに休憩してみましょう。
▲登るのはダメでも、日蔭で休むくらいはOK