堂々たる威容を誇る最大級のモスク、ジャマー・マハジッド
インドで最大のモスク
正式にはマスジデ・ジャハーン・ヌマーと言い、「世界を見渡す(ことができるほど大きな)モスク」という意味ですが、一般的には「ジャマー・マスジッド」のほうが通りがよいようです。
ジャマー・マスジットという名は「集団で行う礼拝(用のモスク)」といった意味で、インドだけでなく、イスラム圏内の各都市に同じ名で呼ばれるモスクが多数あります(日本にも東京の御徒町にあるそうです)。
デリーのジャマー・マスジットは、オールドデリーの繁華街チャンドニー・チョークにあるインド最大のモスクで、第5代皇帝シャー・ジャハーンが最後に手がけた建築物で、1656年に完成しました。
最大収容人数は2万5000人。高さ40mの尖塔(ミナレット)を持ち、赤砂岩と白大理石のコントラストが非常に美しいモスクです。
同じくチャンドニー・チョークにあるレッド・フォートと並び、オールドデリーを代表するムガル朝のイスラム建築のひとつです。
ちなみにシャー・ジャハーンは、アグラやアジメール、ラホールにもモスクを作っており、特にアグラとデリーのジャマー・マスジットは造りがそっくりと言われています。
ヒンディー教の国インドで、歴史的な建築物がイスラム教のモスクというのが、インドの多様な歴史を表していて面白いですね。