タージマハルのお手本となった、デリーの世界遺産フマユーン廟
皇帝フマユーンが眠る、イスラム建築の墓
フマユーン廟はデリー観光の定番中の定番で、ムガール帝国第2代皇帝フマユーンのお墓です。
デリー南西のヤムナー川沿いにある、インドで最初に建てられたペルシャ系イスラム建築様式の墓廟で、インドを代表する有名な建築「タージ・マハル」に影響を与えたといわれています。
ムガール帝国は中央アジア発祥の帝国なので、建築スタイルは中央アジアのイスラム建築スタイルとなります。(また、そもそもヒンドゥー教徒は火葬した遺灰を川に流すため、お墓をつくりません)
フマユーン廟とタージ・マハルの関係
フマユーン廟は、タージ・マハルのできる66年前に建てられたもので、第二代皇帝フマユーンのお妃が1565年に建立しました。
タージマハルは第5代皇帝シャー・ジャハーンが愛妃(奥様)のムフタズ・マハールのために建てた墓廟ですが、フマユーン廟はお妃が王様の死を悼んで建てたところが逆になっています。
手入れの行き届いた庭園に囲まれ、中央にドームをいただいた左右対称の廟は、白大理石と赤砂岩のコントラストが大変美しく、四方のどこから見ても同じ形に見えるように設計されています。
フマユーン廟は白大理石と赤砂岩ですが、タージ・マハルは全てが大理石でつくられています。シャー・ジャハーンの頃は、ムガール帝国の最盛期であったので、財力が違っていたのでしょう。
いずれにしても、愛するご主人様・お妃様のためにこんな素敵なお墓を建てるのですから、愛の力は偉大ですね。 フマユーン廟は1993年には世界遺産に登録されました。
フマユーン廟はこんな場所!
実際に見ると、砂を固めて造ったちょっと小さめの茶色いタージマハルといった感じです。
1993年に世界文化遺産に登録された由緒ある建造物なのですが、歴史的な建造物に興味がないと、デリー観光時に立ち寄るだけの所かもしれません。
ただ、大都会デリーの中にあって、緑豊かな公園のような場所なので、花壇の花や、足元や木の上をちょろちょろするリス等を見てリフレッシュするにも良い観光地だと思います。
タージ・マハルと見比べてみるのも面白いと思いますよ!