インド独特の文化と、多様性を知ろう!

世にも不思議な国、インドを見に行こう!

インドの文化

無秩序で雑多に見えるインドの風景ですが、そこには宗教などに根ざした秩序もあります。少しでも知っていると旅が楽しくなりますので、ご紹介したいと思います。

地方によって微妙に異なる挨拶

英語が公用語の1つであるインドでは、挨拶も英語の「ハロー」で大丈夫です。また、ヒンディー語での挨拶は有名な「ナマステ」。目上の人や尊敬を表す場合は「ナマスカール」と相手を見て、胸の前で合掌して言います。

また、インドの各地の地方の挨拶も、使ってみると地元の人々に大変喜ばれます。たとえば、コルカタのある西ベンガル州では、ベンガル語で「ノモシュカール」、チェンナイのあるタミルナードゥ州では、タミル語の「ワナッカム」、インド最北のヒマラヤ山脈の麓ラダックの言葉では「ジュレー」が挨拶です。

食事のマナー

東南アジアや南アジアの国々では。ご飯を食べるときは、右手を使い、左手は決して使わないということは有名ですね。

もちろんインドも例外ではなく、食事の際は右手を使います。最近ではフォークやスプーンを器用に使って食べる人も多いのですが、基本は素手で、ご飯やチャパティをカレーでまぜて器用に口に運び、左手は使いません。なぜなら、インドでは、トイレで用を足した後、左手でおしりを洗うからです。(水で洗い、トイレットペーパーはあまり使用しません)

もちろんインドにも左利きの人はいますし、ごくたまに左手で食べる人もいます。できれば左手を使うのは避けたいところですが、ナンやチャパティをちぎる時など、どうしても左手を使わざるを得ない時もあります。右手だけでちぎる例もありますがそれでは食べづらいので、そこまで気にするのはやめましょう。

また、インドでは他人が指や口をつけた食べ物や使った食器は、けがれたものとみなされますので、食べかけや飲みかけの物を人にすすめたりしないようにしましょう。

 

タブー

~食べ物~

ヒンドゥー教徒が人口の8割以上を占めるインドでは牛を神聖視しているため、インドで牛肉を食べるのはタブーとされています(実際、レストランにもありません)。

また、インドにはイスラム教徒も多く、イスラム教徒の人口は、世界第二位です(1位はインドネシア、3位はパキスタン)。元々の人口が多いのでお隣のパキスタンよりも、イスラム教徒の人口が多いのは意外ですよね。そのため、インド国内では豚肉を食べる人も少数派です(ヒンドゥー教徒もあまり好んで豚肉を食べる人が少なく、カースト上位の人は菜食主義者が多い) 。

~宗教と寺院~

インドには様々な宗教があり、寺院もたくさんあります。宗教や地域・場所によって異なりますが、ヒンドゥーの寺院は、外国人や他の宗教の信徒の入場を禁じているところが多く、イスラム教のモスクにも、他教徒の入場を規制しているところがあります。

観光や参拝の際は、十分注意しましょう。また、ヒンドゥー教の寺、仏教のお寺や仏塔をまわるときは常に時計回り(右周り)に回るのがルールです。流れと逆行しないように注意してまわりましょう。

~名前を訊ねる~

インドにはカースト制度という身分制度がありました。法律の上では廃止されましたが、根強く残っているのが実情です。名前の姓によって、彼らのカーストの身分が判明されるケースもあるため、姓をきかれるのを嫌がる人がいます。

名前自体を聞くのは、もちろん失礼な行為ではありませんが、ファーストネームだけやニックネームでの回答も多く、名字を言わなかったとしても、自分からは聞かないのがマナーです。

 

多様な言語

他民族国家であるインドは、多言語国家でもあります。

インドといえば、ヒンディー語と思う方も多いかもえいれませんが、実際、ヒンディー語を話すのは、デリーやアグラ、ジャイプル、バラナシ(ベナレス)など、北インドの中心部のみです。コルカタなどの東部の西ベンガル州ではベンガル語、ムンバイなど西部のマハーラシュトラ州ではマラーティー語。チェンナイのある南部のタミルナードゥ州ではタミル語、ケララ州ではマラヤーラム語と、地域によって全く異なります。

とはいっても、インドの公用語はヒンディー語。ヒンディー語の映画やテレビ放送が各地に流れているため、ヒンディー語を理解する人々は多く、海外でもパキスタン、バングラデシュ、ネパール、ブータンの人たちも大抵ヒンディー語を理解します。

ただし、南インドのタミルナードゥ州などではヒンディー語に対する反発が強く、特にインド南部では、全くといっていいほどヒンディー語が通じない地域もあります。南インドでは、もうひとつの公用語である英語がよく通じます。

イギリスの植民地であったインドは英語が公用語で、インド人は英語教育を小さなころから徹底的に受けているので、小さな子供が流暢に話したりする姿を見かけることもあります。インドの人の英語は少々クセがありますが、発音がはっきりとしていますので聞き取りやすいでしょう。

宗教も多種多様

インドでは、宗教もまた多種多様です。人口の約8割はヒンドゥー教で、イスラム教が約1割強、そして残りの1割をシーク教、キリスト教、ジャイナ教、仏教、拝火(ゾロアスター)教、ユダヤ教などが占めています。

北部のヒマラヤ地方には仏教徒(チベット仏教)が多く、西部のパキスタン国境付近にはシーク教徒、イスラム教徒、ジャイナ教徒が多く暮らしています。また、ケララ州など南部はキリスト教徒が多く、たくさんの教会を目にすることができます。

一筋縄ではいかないのが、インド旅行のお楽しみ♪

全てにおいて一様ではなく、一筋縄ではいかないのがインドですが、異文化に触れるのがインド旅行の楽しみでもあります。。

インド旅行では、最低限の知識を持ったら、後はおおらかな心で多様性をお楽しみください。


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