映画の中へ旅に出かけよう!神秘の国イランの【運動靴と赤い金魚】を紹介

イラン シーラーズのスジェデ・ナスィーロル・モスク
▲ピンクモスクともいわれるシーラーズのスジェデ・ナスィーロル・モスク

まだまだ海外旅行に行けない状況なので、おうち時間で旅気分を楽しめる映画をおすすめしています。

中東に位置するイランは、日本人にとってはちょっと遠い存在かもしれません。

今回は、貧しくも健気な兄妹の姿やイランの日常を描いた映画、【運動靴と赤い金魚】(英題はChildren of Heaven)を紹介します。

ちょっぴり切なくも心温まるこの映画、実は東京で3ヶ月を超えるロングランを記録した大ヒット映画でもあるんですよ!

知らないことが多い遠い国だと思っていても、映画を通して人々の生活やイラン人の心に触れてみたら、その距離が縮まるかもしれません。

映画と共に、神秘のヴェールに包まれたイランへご案内します。

ハートウォーミングな【運動靴と赤い金魚】のストーリー

イラン映画 運動靴と赤い金魚
▲イラン映画【運動靴と赤い金魚】

1997年に公開されたイラン映画で、モントリオール世界映画祭ではグランプリを含めた4部門を受賞し、アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされました。

日本でも、東京のシネスイッチ銀座で3カ月を超えるロングランヒットを記録したんですよ!

まずは、主な登場人物から紹介します。

【主な登場人物】

●アリ
イランの貧しい家庭の9歳の男の子。
泣き虫で気が弱いところもあるが、勉強が得意で、テストで満点を取った時にご褒美としてもらったペンを妹にあげるような妹思いのお兄ちゃん。

●ザーラ
アリの妹。
ちょっと気が強く、いつもお兄ちゃんと小競り合いをしているが、お兄ちゃんからもらったペンを大切にしている心優しい女の子。

●アリの父
人見知りな性格だが、家族思いの優しいお父さん。
仕事の稼ぎが少なく、バイトをかけもちして家族を養っている。

●アリの母
貧しい生活に気をもみつつも、同じく貧しい老夫婦を気遣う優しいお母さん。
時には、大家さんに対して強い態度でのぞむ肝っ玉母ちゃんな面もある。

【簡単にストーリーを説明すると・・・】

貧しい家庭のアリ少年は、ある日修理に出していた妹ザーラの靴を取りに行き、帰る途中で靴を失くしてしまいます。

新しい靴を買う余裕がないことを分かっているアリとザーラは、親に叱られることを恐れて内緒にし、アリの運動靴を二人で一緒に使うことにしました。

イラン 子供
▲イランでは男女で授業を受ける時間を分けています

イランの小学校では男女が別々の時間に授業を受けるため、朝はザーラがアリの運動靴を履いて学校へ行きます。

昼になるとアリがサンダルで学校の近くでザーラを待ち、靴を交換して走って学校へ行くという毎日を過ごしていました。

そんな時、学校で行われるマラソン大会の3等の賞品が運動靴だと知ったアリは、ザーラのために運動靴を手に入れようとマラソン大会に参加することに・・・

はたして、アリは妹のために運動靴を手に入れられるのでしょうか?

マラソン大会 イラスト

ケンカしながらもお互いを思いやる兄妹、働き者で家族思いの父、心優しく芯の強い母。
貧しいながらも強い家族の絆を感じられ、その姿は今の日本では忘れられつつあることかもしれません。

イランの生活
▲何げないイランの生活(イメージ)

また、邦題にもなっている赤い金魚、イランでは幸せの象徴とされ、新年のお祝いには欠かせないそうですよ。

ラストにこの赤い金魚と兄妹のシーンがあるのですが、切なくも心がポッと温かくなるようで、個人的に好きなシーンの1つです。

赤い金魚
▲イランでは幸せの象徴とされる赤い金魚(イメージ)

運動靴というテーマだけで、盛り上がるような派手なシーンなどはなく、淡々とストーリーが進んでいきますが、健気な兄妹や父の子を思う気持ちなど繊細な心が表現されています。

受け取り方は人それぞれですが、きっと観る人の心にも温かさを残してくれるのではないでしょうか。

地味だけど、素朴でハートウォーミングな映画をチェックしてみてくださいね!

映画【運動靴と赤い金魚】で描かれているイラン

イランの生活
▲市場で買い物をするイランの女性(イメージ)

【運動靴と赤い金魚】では、学校への路地や町並み、学校での様子、人々の服装など、イランの日常生活が描かれ、あまり知らないイランの生活や文化などを垣間見ることができます。

イスラム教が国教となっているイランでは、未婚の男女が公共の場で手をつないだり、デートしたりすることは好ましくないとされています。

それは子供でも同じ。
イランでは高校まで男女で授業を受ける場所や時間を分ける男女別学となっており、学校で男女が同じ席につくことはありません。

小学生のイラスト
▲イランの学校では男女が一緒に授業を受けることはないのです

例えば、1つの校舎を男女で使う小学校の場合、午前中が女の子、午後が男の子というように時間を分けて授業を受けます。

アリとザーラの学校は1つの校舎だったので、時間で分けられていたから1つの運動靴を共有することができたのですね。

また、イスラム教では女性が他人に肌を見せたり、体のラインが出るような服装を好まないため、街で見かける女性は髪や全身を覆うヒジャブやチャドルというスタイルの人がほとんどです。

イラン チャドルとヒジャブのイラスト
▲イランの女性はチャドル(左)やヒジャブ(右)を身につけます(イメージ)

アリの妹ザーラや他の女の子たちも、髪を隠すヒジャブに、ゆったりしたパンツとひざ下か足首まで丈のあるゆったりした上着というような服装で通学していました。

映画では、家の中でもそのままの服装になっていますが、実際にはそれらを外して身軽に過ごしているそうですよ。

イラン ペルシャ絨毯
▲色鮮やかなペルシャ絨毯

イランの家庭では床にペルシャ絨毯が敷かれていて、靴を脱いで生活をしています。
食事の時は、ペルシャ絨毯の床に直接座って食べます。

靴を脱いだり、絨毯に座ってご飯を食べたりするのは、日本人とも通ずるものがありますね。

他にも、人から何かしてもらったりお土産をいただいたりする時、遠慮して一度は断ったりするような社交辞令がイランにもあるそうですよ。

神秘の国イランがちょっと身近に感じますね!

映画【運動靴と赤い金魚】の舞台イランはどんなところ?

イランの町並みとチャドル(アバヤ)の女性
▲イランの町並みとチャドルの女性

イランは、アゼルバイジャン・トルクメニスタン・アフガニスタン・トルコ・イラクなどと国境を接していて、カスピ海やペルシャ湾、ホルムズ海峡などにも面しています。

そのため、多くの民族がいる多文化な国家でもあり、さまざまな言語も存在しています。

歴史も紀元前3000年頃と古いので、古代都市遺跡など20個以上もの世界遺産があるんですよ!

歴史や遺跡などが好きな人にとって、一度は訪れてみたい国の1つではないでしょうか。

イラン ゴレスターン宮殿
▲世界遺産のゴレスターン宮殿(イメージ)

イスラム教が99%のイランでは、外国人観光客でも女性は髪を覆ったり、体のラインが出ない服装を求められます。

それは、飛行機でイランに到着した時から始まり、女性はスカーフなどで髪を覆ってから飛行機を降りるんですよ。

露出の高い服装だと、男性でも入国の時に止められてしまう可能性もあるんです!

イランに訪れる際には、男女ともに服装に気をつける必要がありますね。

夏服のイラスト
▲イランでは露出の高い服装は避けましょう

また、イランはカスピ海やペルシャ湾で捕れる魚や、お米もよく食べられています。
そう聞くと、日本の食文化と共通するものがありますね。

肉や野菜を使った料理も豊富で、中東料理の中でもその種類は多いといわれているんです。
スパイスやハーブをよく使いますが、味付けは濃くないので、日本人でも食べやすい料理だと思います。

カスピ海のあるエリアでは、品質が良いといわれているキャビアも食べられますよ!

イラン キャビア(イメージ)
▲イランにはキャビアを食べられるエリアもあります!(イメージ)

神秘の国イランのヴェールの向こうを覗いてみましょう!

よく知らなかったイランの日常を、映画を通して垣間見ることができます。

それと同時に、忘れかけていた古き良き日本を思い出させてくれるかもしれません。

優しい気持ちになれる、心がほっこりする映画【運動靴と赤い金魚】をぜひチェックしてみてくださいね!

<記事を書いた人>

フシミ

インド亜大陸・中東エリアの魅力に取りつかれ、仕事・プライベートで何度も訪れています。食べることや飲むことが好きで、インドでもお腹をこわしたことがないのが自慢!
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