
イスラエル料理と聞いても、中東の料理ってどれも同じじゃないの?と思う人もいるかもしれません。
実は、人種や宗教によってタイプが分かれていたり、さまざまな食文化に影響を受けているので、ちょっと複雑なんですよ。
ヴィーガンやロカボという言葉が日本でも聞かれるようになりましたが、イスラエル料理にもそれらに向いているメニューがあるんです。
先日、日本でも数少ないイスラエル料理レストランへ行ってきたので、今じわじわと注目されているイスラエル料理をご紹介します!
イスラエル料理が食べ放題!江古田にある「シャマイム」

イスラエル料理レストランの「シャマイム」は、都営池袋線の江古田駅から歩いて1分。
イスラエルカラーの白と青をベースとした店内で、本格的なイスラエル料理を味わえます。
一人2,400円の食べ放題メニューはコスパよし!
レアなメニューをお得にいただけるのは嬉しいですね。

食べ放題といってもブッフェではなく、前菜となるいくつかのメニューがテーブルサーブされ、おかわりしたいものをオーダーするというスタイルになっています。
先ずは、イスラエルビールで乾杯!
マイルドで飲みやすい「マカビー」と、麦芽のコクが楽しめる「ゴールドスター」という2つが人気だそうです。
「ゴールドスター」をチョイスしてみましたが、麦芽のほろ苦さとコクがあっておいしかったですよ。

▲「ゴールドスター」はコクがあって人気のビール(イスラエル料理シャマイム)
お料理は、最初にひよこ豆やジャガイモ・ニンジンなどが入ったトマト味のスープが出てきました。
スパイスも使われていますが、主張しすぎずに程よい感じ。
トマトの酸味が少なく、野菜の優しい味のスープです。

その後、前菜が次々に運ばれてきました!
左上からピタパン、ひよこ豆のフムス、マッシュルーム、トマトソース、中央の左からチョップドサラダ、ファラフェル(ひよこ豆のコロッケ)とシュニッツェル(チキンカツのようなもの)、下がキャベツやニンジンのサラダなど。
あとからジャガイモのフライも出てきました。

中東諸国では、このような前菜が最初に出てくるのですが、オリーブオイルを使うことが多く、ほど良いスパイス使いで、どれもクセがなく食べやすいんですよ。
おいしいからとパクパク食べていると、メインがくる前にお腹いっぱいになってしまうことも!
メインは定番のケバブ。
肉を串に刺して焼いたものをケバブというのですが、今回はマトンとチキンのケバブでした。

マジャドラライスという、レンズ豆が入りスパイスで味つけされたライスと一緒にいただきます!
マトンというと、独特の香りが苦手という人もいると思いますが、香辛料やハーブなどでうまく調和されているので気になりませんでしたよ。
程よいスパイスのマジャドラライスは個人的に好きな味付けで、胃袋に余裕があったらおかわりしたいくらい、とてもおいしかったです!
お食事の後は、コーヒーで締めです。

イスラエルなどの中東諸国では、カルダモンの香りを付けたアラビックコーヒーがポピュラー。
苦味の中に香り高いカルダモンがとてもよく合いますよ!
種類が多く、おかわりもしたのでお腹いっぱいになりましたが、野菜や豆類が多く使われ、油っこくないので重たくないんです。
気軽に外食ができない時期ですが、落ち着いたらまた行ってみたいですね!
イスラエル料理レストラン「シャマイム」

移民の国イスラエルの料理は大きく分けると3タイプ

東地中海に面しているイスラエルでは、魚や肉、野菜や果物などさまざまな食材を使った料理をいただけます。
移民も多いので、民族や宗教などによってさまざまな食文化に影響を受けているのですが、大きく分けると「中東料理」、「ユダヤ料理」、「西洋料理」の3タイプといえると思います。
「中東料理」

レバノンやヨルダンなど、中東諸国からの影響を受けた中東料理。
アラブ料理やハラルミール(イスラム教料理)なども含まれます。
イスラム教徒の影響が強く、イスラム教では豚を食べないので、鶏肉や羊肉を使ったケバブ、豆や野菜を使ったフムスやファラフェルなどが代表的です。
野菜を小さく刻んだチョップドサラダや、パセリやミントなどの香草とトマトや玉ねぎなどを混ぜたタッブーリというサラダもよく食べられています。
「ユダヤ料理」

コシェル(コーシャやカシュルートとも呼ばれている)という、ユダヤ教の食の規定に沿った料理。
動物の肉を決まった方法で血抜きする、肉類と乳製品を一緒に食べない、鶏肉と鶏卵のように同種の食物を一緒に食べない、調理器具や食器も混用しないなど、厳格な規定があります。
動物では、4つ足で蹄が分かれていて反芻するもの、海や川などの生き物では、鱗やヒレのあるものは食べてもいいとされています。
例えば、蹄がなく反芻をしない豚やウサギ、鱗やヒレのない甲殻類や貝類、鱗の目立たないウナギなどは、ユダヤ教の食の規定から外れることになります。
生地を編み込んだようなハラーというパンや、クラッカーのようなマッツォ、ベーグル、チキンスープ、豆や魚を使った料理、トマトソースに卵を落としたシャクシューカなどが代表的です。

「西洋料理」

地中海沿岸の国であるイスラエルでは、同じく地中海沿岸のギリシャやヨーロッパから食文化の影響を受けています。
オリーブオイルや野菜、魚を取り入れた料理が多く、ジャガイモやズッキーニなど野菜をフライにしたりグリルしたもの、アーティチョークのロースト、魚の酢漬けなどが代表的。
イタリアンやフィッシュ&チップスなどもよく食べられているそうですよ。

おさえておきたい!イスラエル料理の定番メニュー3つ
フムス

必ずと言っていいほど前菜に出されることの多いフムス。
ひよこ豆をペーストにして、ヨーグルトやオリーブオイル、レモン汁、ニンニクなどを混ぜたディップのようなもので、これをピタパンに付けて食べるのがポピュラーです。
クリーミーで、食材を活かしたクセのない素朴な味なので、日本人にも合いますよ。
個人的にも大好きで、中東ではピタパンだけでなく、フライやケバブなどにもつけて食べていました。
高タンパク質で低炭水化物なひよこ豆はロカボに、またお店によって作り方や味が違うので、乳製品を使っていなければヴィーガンにも向いていますね。
ひよこ豆は栄養豊富なスーパーフードとして海外セレブから火が付き、日本でも注目されているんです。
★フムスを紹介している記事もご覧ください!

ファラフェル

ひよこ豆などと香辛料を混ぜて揚げたコロッケのようなもので、衣はカリカリ、優しい素朴な味わいです。
動物性の食材を使わないヴィーガンにも、ロカボにも向いていると思います。
小ぶりで丸く成形されているものが多く、そのまま食べても美味しいのですが、ピタパンに野菜と一緒に入れて、フムスやトマトソースなどをかけて食べることも多いです。
ピタパンサンドは、手軽なファストフードのような存在なんですよ。

シャクシューカ

スパイスなどで味付けしたトマトソースの中に卵を割りおとして、オーブンで焼いたもの。
ユダヤ人は朝食に食べることが多いそうです。
某グルメドラマに登場したり、いろいろなレシピサイトにも載っていて、日本でもじわじわ人気が出ている料理なんですよ。
高タンパク質で糖質の少ない卵料理は、トマトソースの量を調整すればロカボ向きといえますね。
スキレットを使えば、作ってそのままテーブルに出せるので、おしゃれなカフェごはんに!
世界でも注目されているイスラエル料理で体も心もヘルシーに!

イスラエル料理といっても、食材や調理の仕方などバラエティに富んでいます。
だからこそ、ヴィーガンやロカボに向くメニューも多く、ベジタリアンと肉食のノンベジの人が一緒にテーブルを囲むこともできますよ。
スーパーや通販で手軽に買えるもの、意外と簡単に作れるものもあるんです。
健康的でおいしいイスラエル料理をぜひ味わってみてくださいね!
フシミ
インド亜大陸・中東エリアの魅力に取りつかれ、仕事・プライベートで何度も訪れています。食べることや飲むことが好きで、インドでもお腹をこわしたことがないのが自慢!